岐阜県本巣市にて脳神経外科・内科・外科・リハビリテーション科を診療する「えさきクリニック」についてご案内します。
えさきクリニック 

認知症について

高齢化社会になり認知症の患者様が増えております。

なぜ増えているのかはいまひとつわかっておりませんが、生活習慣が関係しているともいわれております。また、歳をとれば肉体も脳もある程度は老化するものですが、医療の発展に伴い身体的的長寿のみが得られるようになりました。その結果、脳の機能と肉体の機能の乖離が増え、脳の機能が追いつかなくなり、認知症の発生に拍車をかけているのではないかと思います。

認知症予防について

いくつかの事が有効といわれております。簡単なようでなかなかできないことですが、若い頃から常日頃頭を使うように文字に親しみ会話をする事、それと運動です。この事は認知症の論文のなかでも有名なナンのスタディで証明されております。

お友達と自由きままにお話したり、インターネットやSNSで単文を見たり投稿する、あるいはいいね!のボタンを押すようなものではなく、頭を働かせて新聞や本をじっくりと読んだり、正式な文章を書いたりする事を、若い頃(20歳くらいより)から行う事が大切です。

さまざまな方がいらしております。

クリニックには単なる年齢的なもの忘れの方からアルツハイマー型やレビー小体型認知症のような変性疾患の方、あるいは抗精神病薬や眠剤などの影響でボーとしていた方、慢性硬膜下血腫などの別の脳の病気があった方、甲状腺機能低下症があった方などさまざまな方がいらしております。

症状はさまざまです。

記憶障害が主な方、覚えられないと訴えつつも仕方がないと思いながらにこにこして生活ができている方、幻覚や不眠のある方、怒りっぽくなってしまった方、御家族の言うことを聞かなく全く困ってしまう状態になってしまった方など症状はさまざまです。ですから、同じ診断名であってもひとりひとりの症状に応じて薬やその量を考え処方をすることが大切です。薬を出さない方が良いときもあります。また残念ながら特効薬はありません。

薬を開始しても徐々に状態は変化していきます。いったん診断がつき薬を開始しても、その後多くは薬の調整が必要になります。しかしながら、その点がいまだ浸透していなく、専門病院で診断され、ある薬を出され、クリニックでそのまま同じ薬を継続し、悪化したら仕方がないとされ、その後の調整がされていない患者様が多くいる印象があります。

生活状況をお聞きするということが大変重要です。

家で出来るだけ長く安定して過ごしていただくのが一番重要で、その為に生活面を見るというのが大切です。認知症状の患者様にその点をお聞きしても、多くは大丈夫、問題ないという答えが返ってきます。よって外来では本人だけでなくご家族の方から家での生活状況をお聞きするということが大変重要です。

このような点について本人だけではなく、ご家族のからのお話しも聞きお薬を調節するようにしています。