岐阜県本巣市にて脳神経外科・内科・外科・リハビリテーション科を診療する「えさきクリニック」についてご案内します。
えさきクリニック 

頭痛について

頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。一次性頭痛はCTの画像診断等で原因がないもの、二次性頭痛とは頭痛の原因があるものです。といってもピンとこないので、まずは二次性頭痛から説明したほうがおわかりになると思います。

二次性頭痛

画像診断をすることが重要です。

二次性頭痛は頭痛の原因となる病態があるもので、こわいものはくも膜下出血や脳出血や脳の血管の壁がさける解離などの脳血管障害、また脳腫瘍という病気があります。また頚椎症やstraight neckやむち打ちなどの首の病気、副鼻腔炎(蓄膿)も原因となります。

まずはこれらの病気がないかしっかりと画像診断をすることが重要です。

薬物乱用頭痛

さらに当院を受診される方の中には薬物乱用頭痛の方も多くいます。薬物乱用頭痛は、頭痛に効果のない鎮痛剤などを漫然と服用されていることが原因になってかえって頭痛がひどくなっている状態です。

一次性頭痛

一次性頭痛は片頭痛や筋緊張性頭痛や群発性頭痛があります。

片頭痛

仕事や日常生活に支障をきたす主要疾患のトップ20に入り、日本での有病率は800万人に及びます。片頭痛発作はひどい痛みの場合が多く、頭痛発作時は仕事や学校を休んだりすることもあります。

軽い場合は市販薬や鎮痛剤で効果がありますが、ひどい場合はこれらの薬が効かないことが多く、そのような時はトリプタン製剤が代表的な治療薬となります。片頭痛の薬であるトリプタン製剤はいくつかの種類があり、薬によっての効果は個人差があります。

薬の飲むタイミングも重要で、適した服用のタイミングがわからないまま漫然と服用して効果が得られていない方もいます。その為薬を処方するだけではなく、服用のタイミングが良いか、薬があっているかなども一緒にチェックし、適宜アドバイスをしたり薬の変更をしたりします。

慢性的になっている人や頭痛の頻度が多い人は予防薬も併用していきます。

群発頭痛

群発頭痛もひどい頭痛です。特効薬は残念ながらないと言われており鎮痛剤はほとんど効きません。

トリプタン製剤やステロイドあるいは鎮痛剤のなかでも比較的効果があるといわれているお薬を投薬していきます。

筋緊張性頭痛

筋緊張性頭痛では筋弛緩剤や鎮痛剤の薬が中心になり、リハビリテーションも時に併用します。

筋緊張性頭痛と片頭痛を合わせて持っている方もいますが、頭痛の違いがわからないまま漫然と鎮痛剤を服用している方も多くいます。

お子様の頭痛

最近はお子様の頭痛も増えています。頭痛で来られて起立性調節障害であったお子様もいらっしゃいます。この頭痛は比較的長く続き、また朝起きられなく学校に行けないということが多く、その診断は慎重に行なうべきだと考えております。よって必要に応じて市民病院や大学病院の小児科にも診察を依頼しております。

頭痛の診断は問診が大切

頭痛診療の基本

頭痛診療の基本は、患者様より頭痛についてよくお話をお聞きすることだと考えております。また原因となる脳腫瘍などがないかという事を専門の目でしっかりと診断する事も重要です。画像上問題がないとわかり安心していただくだけで頭痛コントロールがよくなる事もあります。

頭痛日誌を一緒にチェック

慢性的になっている患者樣には頭痛日誌を書いていただく事をお薦めしています。ご自身で頭痛日誌を書く事によってご自身が気づく事があります。私の経験によると、この気づきがある患者様は頭痛回数が減っていく傾向にあります。この頭痛日誌を一緒にチェックし、頭痛に対して薬が効いているのか、適したタイミングで薬を服用しているのか、薬を飲まなくても良いような軽い頭痛のときに薬を飲んでしまっていないかなど、ご相談しながら診療にあたっています。

片頭痛や群発頭痛を完全になくすという事は現在の治療薬ではありません。できるだけコントロールの良い状態を保ち、もし頭痛が起きたらこの治療をすれば大丈夫というお薬を見つけておくことが大切です。